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後悔しないためにできること、美容医療の未来とは?

後悔しないためにできること、美容医療の未来とは?

塩谷 信幸

Dクリニック東京 名誉院長

塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

身近になった今だからこそ知りたい、美容医療の現状、真実、そしてこれからを追う連載第3弾。

最終回はいざ施術を受ける時のために、後悔しないためのクリニック選び、そして美容医療の未来について、北里大学形成外科名誉教授・塩谷信幸先生に聞いてみました。

近年、美容医療事故が多発……正しい情報は自分で取りにいくことが大事

近年、美容医療事故が多発……正しい情報は自分で取りにいくことが大事

美容医療を受けようと思ったとき、「どこのクリニックを選ぶべきか」と悩む人が多いでしょう。前回お伝えしたように、美容医療はそもそも形成外科から発展したもの。だからまずは、形成外科が基礎にあるかどうか、その点をクリニックに確認することが大切です。

1:協会に認定されているドクターであるか否か

信頼できるドクターを見分ける方法ですが、日本美容医療協会に認定されている医師を選ぶと間違いがないでしょう。日本美容医療審査会では、形成外科医で美容医療に携わるドクターのみ登録されていますので、問い合わせれば、近くの安心できる先生を複数紹介してくれます。

2:カウンセリングで充分な知識と経験があるか否かを確かめる

近年、美容医療事故が多発……正しい情報は自分で取りにいくことが大事

それから、カウンセリングの内容も重視してください。自分の希望を理解し、それを実現できるだけの技術力と知識があるかどうか。自分が納得するまでとことん話し合いましょう。カウンセリングが不十分だったり、説明もそこそこに施術をしようとしたりする医師には気をつけること。

最近では、美容医療に関するクレームが、消費者庁にたくさん寄せられていると聞きます。それを受けて、日本美容医療協会が正しい美容医療の啓発活動や医療法違反広告などに注意を促すためのパンフレットを作成しています。

信頼できるクリニックには、こういうものが置いてありますので、こうした情報を提供しているかいないかというのもひとつの判断基準となります。そうやって、自ら正しい情報を集めるのも大切なこと。より美しくなるために大きな決断をするわけですから、後悔しないよう、受ける側の意識を向上させることも忘れてはいけませんよ。

 

自身の細胞で若返り! 美の可能性を広げる「再生医療」

自身の細胞で若返り! 美の可能性を広げる「再生医療」

誰だって歳はとります。だからこそ、化粧品だけでは解決できないエイジングを食い止め、若々しさや美しさを保つことができる美容医療は、今後いっそう身近なものになると感じています。正しい知識をもち、信頼できる医師を見つけることができれば、美容医療はこれ以上ないアンチエイジング法なのですから。

日々進化が目覚ましい美容医療。ここから先は、「再生医療」の研究がどんどん進んでいくのでしょう。再生医療とは自分の幹細胞を取り出して増やし、それを組織や臓器に移植し再生させるというもの。もともとは先端医療分野で研究が進められていたものですが、細胞を活性化し、若返らせることができるため、早くから美容医療界でも注目を集めてきました。

美容医療の現場では、線維芽細胞の減少・機能低下が進んだ肌に、新しい線維芽細胞繊維を植え込んでコラーゲンをつくらせるといったものや、薄毛に悩む人には、血液からPRPという成長因子を抽出し、それを頭皮に打つことで毛根を活性化させるといったものまで、さまざまな再生医療がおこなわれています。

自身の細胞で若返り! 美の可能性を広げる「再生医療」
再生医療のメリットは自分の体内から組織を取り出しているため、異物を体内に注入するという不安がなく、アレルギー反応も起こりにくいこと。メスを使わず負担も少ないという点も含め、今後いっそう広がりを見せていくはずです。美容医療は自由診療ですから、費用面はクリニックによってまちまち。そこはデメリットとなるかもしれませんが……。やはりクリニック選びは慎重に。美容医療の現状、施術のメリット・デメリットを正しく知り、納得したうえで、上手に味方につけてください。



(文・坂井七緒美)

 

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塩谷 信幸

この記事の監修

Dクリニック東京 名誉院長

特定非営利活動法人アンチエイジングネットワーク 理事長
特定非営利活動法人創傷治癒センター 理事長
特定非営利活動法人フューチャー・メディカル・ラボラトリー 副理事長
見た目のアンチエイジング研究会 代表世話人
日本抗加齢医学会 顧問

塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

1931年、東京都生まれ。東京大学医学部卒業。Tokyo Army Hospitalでのインターン修了後、フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバーニ大学で外科を学ぶ過程で形成外科に魅了される。帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、北里大学医学部教授(形成外科)に就任。「美容外科とは、美を求める人間の執念と、造形の魔力に憑かれた形成外科医とが織りなす矛盾をはらんだ人間模様であり、社会現象である」と、医療と美容外科の間に生じる矛盾を追及し、今もなお、美容外科をアンチエイジングという幅広い視野で捉え、各専門家が所属したNPO法人を設立し、意欲的な活動を続けている。

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