1. からだエイジングTOP
  2. からだのお悩み
  3. ホルモンバランスの記事一覧
  4. 女性の抜け毛の特有な原因と8つの対策とは?

女性の抜け毛の特有な原因と8つの対策とは?

女性の抜け毛の特有な原因と8つの対策とは?

浜中 聡子

クレアージュ東京 エイジングケアクリニック(旧Dクリニック東京 ウィメンズ) 院長/医学博士

浜中 聡子(はまなか さとこ)

症状
女性はサイドの薄さに気づきにくい!?

女性に多いのが『びまん性脱毛症』。髪が細くなったり、分け目のボリュームが減ったり、頭髪全体が薄くなるのが特徴。加齢によるホルモンバランスの乱れや、不規則な生活、ストレスが関与していると考えられています。

さらに、閉経後に起きやすいのが、女性男性型脱毛と呼ばれる『FAGA(Female Androgenetic Alopecia)』。女性にもM字型の額になる傾向が!?なぜなら、女性のカラダにも微量にある『男性ホルモン』が、閉経後にはホルモンバランスが変化することで、相対的に優位になり『抜け毛』を引き起こしやすいのです。

しかし最近では、閉経前の30代からFAGA症状が現れる人が多くなってきました。さらに、側頭部まで薄くなるという新たな症例も最新の研究で確認されています。女性の側頭部は長い髪で覆われているヘアスタイルが多いので、自覚のない人がほとんど。ですがある日、サイドアップのヘアスタイルにしようとして、側頭部の薄毛を発見! などということが……。

原因
ストレスが抜け毛を引き起こす原因!?

現代女性は、男性と同等、または男性以上にハードに働く人が増えています。睡眠不足や栄養バランスの乱れにより、女性ホルモンの分泌が低下し、相対的に男性ホルモンが優位に。それが早期FAGAの一因と考えられています。また、仕事や人間関係でのストレスで生理不順になったり、過度なダイエットで無月経になることも。これも、FAGAを早めていると考えられます。

放っておくと…
ヘアスタイルや出産も『抜け毛』と関わりが!

女性は、男性と異なり部分的に薄くなるというよりも、髪全体が薄くなる『びまん性脱毛症』という症状があります。さらに、これ以外にも、ポニーテールやアップスタイルなど、髪を引っぱることで発症する『牽引性(けんいんせい)脱毛症』や、出産後、一気に髪が抜ける『分娩後脱毛症』なども。そこにFAGAが加わると、さらに抜け毛が増え、地肌の透け感が著しくなってしまうかもしれません。

対策

【対策1】抜け毛を抑えるシャンプーの方法

シャンプー前は、お湯でしっかりプレシャンプー(予洗い)するようにしましょう。それだけでも、かなりの汚れは落とせます。すると、シャンプーの泡立ちがよくなり、頭皮の汚れをしっかり落とすことができますから。ヘアサロンの美容師さんたちは、お湯でのプレシャンプーを1分間はしているそうです。家でプレシャンプーするときは、シャワーヘッドを手で持ち、いろんな角度から頭皮と髪にお湯をかけてみて。

シャンプー剤は、一度手にとって水を加え、軽く泡立てます。耳の後ろと襟足は、洗い残ししやすい部位なので、意識して洗ってください。トリートメントは、頭皮につけてもいいタイプ以外は、髪だけになじませて。

耳の後ろと襟足は、すすぎ残しもしやすい場所なので、十分にお湯をかけて流しましょう。洗い残し、すすぎ残しがあると、頭皮に湿疹ができやすくなります。湿疹は炎症なので、抜け毛の原因になるから気をつけて。

【対策2】髪が濡れたらすぐドライヤーで乾かそう

髪と頭皮は、ドライヤーで手早く乾かしましょう。濡れたままだと、頭皮の常在細菌が余計に繁殖してしまい、頭皮に炎症を起こし、それが抜け毛に。夏の暑い時期は、自然乾燥をする人が多い様子。しかし、それが秋の抜け毛の一因になっているのです。ドライヤーの最後に冷風をかけると、キューティクルが引き締まってツヤ髪に♪

【対策3】日付が変わる前には就寝しよう

質のいい睡眠は、髪の成長を促す『成長ホルモン』等々、多くのホルモンが分泌されます。そのためにも、日付が変わる前には、就寝しましょう。また、寝る直前までTVやパソコンを見ないように気をつけて。TVやパソコンからの光は、自然な眠りを誘う作用がある睡眠ホルモンの『メラトニン』の分泌を妨げるからです。寝室は暗くして、フットライトなども点けないほうがいいでしょう。

【対策4】美髪には『タンパク質』が必要不可欠!

忙しい生活の中、手っ取り早く栄養補給しようとすると、ついついパンやおにぎりなど炭水化物に偏りがち。そうなると、タンパク質や野菜が不足してしまいます。髪はケラチンというタンパク質でできているので、美しい髪をつくるにはタンパク質は必須。

さらに、タンパク質には、さまざまなホルモン分泌を促す作用もあるのです!

パンやおにぎりだけでなく、タンパク質のおかずも併せて摂るようにしましょう。(下図参照)

【対策4】美髪には『タンパク質』が必要不可欠!

【対策5】『亜鉛』と『ビタミンB群』で健康な髪を育もう

食事で摂ったタンパク質を“髪の毛”に変える作用をするのは、ミネラルの一種である亜鉛(上図参照)。亜鉛はビタミンCと一緒に摂ると吸収が高まります。亜鉛は食べ物だけでなく、サプリメントで摂るとさらに吸収がアップ。

また、健やかな頭皮を保つためには、ビタミンB群も大切です。ビタミンB群には、脳や神経、皮膚、粘膜の保護作用あり。B1の多い食品は、豚ヒレ肉、生ハム、大豆など。B2の多い食品は、豚レバー、牛レバー、鶏レバー、焼のり、抹茶など。B6の多い食品は、ニンニク、カツオ、マグロなど。B12の多い食品は、シジミ、赤貝、スジコなど。(ビタミンB群の食品はこちらの記事もご参考に)

【対策6】無理なダイエットは禁物!

ダイエットとなると、手っ取り早く痩せられるため摂食制限をされる方が多くみられます。ご自身の体重や体質にもよりますが、数パーセント体重が減るだけで抜け毛が増えたり、無月経になってしまうこともあります。ダイエットをする際は『運動で健康的に!』を心がけて。

【対策7】外出時には頭皮専用の日焼け止めを!

アウトドアで行動する日は、頭皮専用の日焼け止めを使うのがオススメ。カラダの中でも、頭皮は紫外線が直撃する部位。日焼けは頭皮に炎症を起こすので、抜け毛を増やしてしまいます。

【対策8】季節の変わり目は抜け毛が増える?

1日の正常範囲内の抜け毛は80~100本くらい。しかし、春先や秋口といった季節の変わり目には、200本前後に増える場合もあります。それは、人間も冬毛と夏毛に入れ換わるから。季節の変わり目に抜け毛が増えても、あまり神経質にならないで。それがストレスになって血流が悪くなると、さらに抜け毛を招きかねません。まずは様子を見て、抜け毛の増加が2~3ヵ月も続くようでしたら、頭髪の専門医に診てもらうといいでしょう。

 

ドクターYouTubeのチャンネル登録はこちらから!

浜中 聡子

この記事の監修

クレアージュ東京 エイジングケアクリニック(旧Dクリニック東京 ウィメンズ) 院長/医学博士

日本抗加齢医学会専門医/日本精神神経学会専門医・指導医

浜中 聡子(はまなか さとこ)

2000年 北里大学医学部卒業後、北里大学東病院精神神経科にて勤務
2001年 北里大学病院救命救急センターにて勤務
2002年 亀田総合病院精神科にて勤務
2006年 北里大学大学院医療系研究科 臨床医学群精神科学修了。国際医療福祉大学熱海病院精神科の講師を務める
2007年 医療法人 AACクリニック銀座の副院長に就任
2009年 医療法人 AACクリニック銀座の副院長に就任
2017年 Dクリニック東京ウィメンズ(旧ウィメンズヘルスクリニック東京)の院長に就任
2009年10月 AACクリニック銀座院長
2020年11月 クレアージュ東京 エイジングケアクリニック(旧Dクリニック東京 ウィメンズ)院長に就任

この記事が気に入ったらシェアしよう!

【公式】薄毛・AGA治療 | AGAクリニックならDクリニック

よくある質問

CLOSE