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毎日シャンプーしているのに、フケが異常に多い!?

毎日シャンプーしているのに、フケが異常に多い!?

安田 吉宏

Dクリニック東京 院長

安田 吉宏(やすだ よしひろ)

症状
脂っぽいフケがとても多くなった

若い頃からフケ症でも、加齢に伴い減っていくだろう……。そう思っていたのに、中高年になるほどフケがひどくなる方がいます。毎日ゴシゴシ洗髪しても、減るどころか、逆にフケは増えるばかり。乾いたフケというよりも、脂っぽいフケが頭皮や髪に溜まりがちになっている状態。髪をかけ上げるだけで、大量に落ちてしまうので、シャンプーしていないように思われてしまうかも!?

頭皮を見るとあきらかに赤いのですが、さほど強いかゆみがないので、放ってしまいがち。また、眉毛や鼻の周辺、耳の後ろ、脇の下、胸の谷間など、皮脂分泌の多いところも、皮膚がフケのようにポロポロと剥がれ落ちることもあります。

原因
フケ症かと思ったら、皮膚の病気である可能性あり

フケとは、頭皮から剥がれた角質細胞が皮脂と混ざり合い、ウロコ状の白い老廃物となったもの。これが増えて目立つとフケ症といわれます。

しかし、今回の症状は単なるフケ症ではなく、脂漏性皮膚炎が考えられます。これは皮膚の常在菌の一種であるマラセチアというカビが関与している病気。マラセチア菌は、誰の皮膚にもいる常在菌なので、普通の状態であれば皮膚炎を引き起こすことはありません。

ですが、何らかの原因で通常より増えると、皮脂中の成分がカビに分解されることでできた物質が、皮膚を刺激するため、脂漏性皮膚炎に。すると、大量のフケが出てしまうのです。頭皮だけでなく、眉毛や鼻の周辺、耳の後ろ、脇の下、胸の谷間など皮脂分泌の活発な場所にも、同様の症状が表れることがあります。

フケ症かと思ったら、皮膚の病気である可能性あり

脂漏性皮膚炎は、アルコールによる肝機能障害、睡眠不足や栄養不足、ストレスなどの生活習慣で悪化しやすいことも知られています。それ故、加齢に伴い増えることが多い様子。皮脂分泌の活発な男性に多い疾患ですが、女性でも引き起こる皮膚炎です。感染症ではないので、人にうつることはありません。

放っておくと…
髪をつまんだだけで、抵抗なく毛が抜け落ちてしまうことも

頭皮の見た目は赤くても、かゆみは強くありません。しかし、ちょっとかゆいかな? 程度で掻きだしてしまうと、血管が拡張し、赤みとかゆみが悪化します。

また、頭皮の炎症がひどくなると、軽く髪の毛をつまんだだけで、2~3本スルリと抜けてしまうことも。

対策案

脂漏性皮膚炎は、適切な治療を受けることによって症状の改善が期待できます。時によく似た別の病気のこともあり、皮膚科受診がお勧めです。ともあれ、自分はフケ症だから……なんて、あきらめないで!

シャンプー時のチカラ加減はワンランク落として

日常生活でのケアも大切です。フケをなくしたいからといって、ガシガシとチカラを入れてシャンプーするのは逆効果。なくなった皮脂を補おうと、逆に皮脂分泌が過剰になり、ねっとりとしたフケが増えてしまいます。指の腹を使って普通にシャンプーするように心がけましょう。市販されている抗カビ効果のあるシャンプーは、脂漏性皮膚炎の症状を軽減するといわれています。

シャンプー後はドライヤーで髪と頭皮を乾かして

シャンプー後、タオルドライだけで済ませないようにしましょう。ドライヤーの温風で髪と頭皮を乾かし、最後に冷風を当ててください。キューティクルが引き締り、髪がサラサラになるのでオススメです♪

頭皮に潤いを与える

皮膚の乾燥状態でますます皮脂の分泌が高まるので、保湿することでも一定の症状抑制が期待できます。洗髪後、頭皮用の保湿ローションをまんべんなく塗布してください。頭皮マッサージなどはせず、やさしくなじませるだけで十分。

ビタミンB2とB6をしっかり摂って

食事では、ビタミンB2とB6を意識的に摂るようにしてください。B2の多い食品は、豚や牛のレバー、焼きのり、干ししいたけ、アーモンド等で、脂質の代謝を促進したり、有害な過酸化脂質を分解します。B6の多い食品は、ニンニク、ピスタチオ、マグロ、カツオ等で、お酒の飲み過ぎによる脂肪肝を防いだり、脂質の代謝もサポート。

免疫アップのために、お通じを快調に!

カビの繁殖を防ぐためには、免疫機能を高めることも重要です。人間の免疫の7割を司っているのは腸。ですから、便秘を防ぐために食物繊維の多い食材を摂るようにしましょう。

エイジングケアな生活で、頭皮も健やかに

アルコールは控え、十分な睡眠をとり、ストレスを極力少なくするというエイジングケア全般も、脂漏性皮膚炎には効果的です。

 

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安田 吉宏

この記事の監修

Dクリニック東京 院長

医学博士/日本専門医機構認定形成外科領域専門医

安田 吉宏(やすだ よしひろ)

1996年3月 香川医科大学(現 香川大学)医学部 卒業
1996年4月 医籍登録
1997年4月 北里大学 医学部 形成・美容外科学講座 入局
(佐久総合病院・北信総合病院及び横浜南共済病院等の関連施設に勤務)
2003年4月 北里大学 救命救急センター 助教
2004年4月 東京大学医学部ティッシュエンジニアリング部客員研究員
2008年3月 北里大学 大学院 医療系研究科 修了
2010年2月 城西クリニック 勤務
2021年1月 Dクリニック東京 院長就任

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