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食後、急激に眠くなる!?

食後、急激に眠くなる!?

1.症状

食後、急激に眠くなり、だるくなる

40歳を過ぎたころから、食事の後、ものすごく眠くなったり、だるくなったり。少し身体を横にして、ウトウトしなければ日常生活に支障をきたすほどの人もいます。

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2.原因

過食は膵臓(すいぞう)疲労を招く

個人差は大きいのですが、一度にたくさん食事をするということは、その食事を消化して吸収するために、身体に負担がかかることを意味します。炭水化物は消化管でブドウ糖に消化されて吸収されますが、このブドウ糖が血中に移行して、血糖値が上昇。このとき、食べ過ぎると糖が上昇しすぎる“過血糖”の症状が起こりやすくなります。

食後2時間後の数値が140mg/dl以上は要注意。

血糖が上がると膵臓からインスリンが分泌されて、ブドウ糖を組織に効率的に利用できるように働きます。このとき、インスリンを合成・分泌するために膵臓はがんばるのですが、極端な過血糖が続けば、それだけインスリンがたくさん必要になるため、膵臓に負担がかかります。

この症状が継続的に年単位で続くと、血糖値に相応するインスリンが分泌できなくなったり(インスリン分泌不足)、インスリンに組織が慣れて効果が弱くなったり(インスリン拮抗性)、ついには糖尿病に移行してしまうことも。

極端な例ですが、人間が一生に食べられる量は決まっていて、相応するインスリンの分泌能力はあっても、それを越えてしまうと膵臓は息切れしてくる、というのも、ひとつの考えかたです。

膵臓から分泌されるインスリンは、身体の中で唯一、血糖値を下げることのできるホルモン。また、血液中のブドウ糖を身体の細胞に効率よく利用できるような働きをします。

インスリンの働きが弱ってくると、細胞がブドウ糖をエネルギーとして利用しにくくなり、細胞はエネルギー不足に。また、血液中にブドウ糖が増えすぎると、代謝のバランスが崩れます。それが、食後の強い眠気やだるさの原因に。

 

3.放っておくと…

糖尿病になりやすいかを調べるチェックリスト

暴飲暴食は、膵臓を疲労させ、次第にインスリンの分泌や働きが悪くなり、糖尿病になる恐れが。血糖値が異常に上昇すると、血液もベタベタになり、動脈硬化を助長し、血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞、糖尿病性網膜症、腎障害、勃起不全などの合併症が起こりやすくなってしまいます。

もし食後に強い眠気を感じ、過食に心当たりがあるならば、まず、自分が糖尿病にかかりやすいかどうかを、チェックしてみましょう。

以上の項目は、厚生労働省が発表している、糖尿病にかかりやすいかどうかのチェックリスト。この項目から、からだエイジング監修ドクターが誘発度を解析してみました。

項目中、①と②があれば、糖尿病になるリスクが極端に高くなります。③~⑧は糖尿病患者に多く共通している事柄。⑨~⑬は、③~⑧ほど顕著に関係していませんが、結局は摂取エネルギーが多くなります。⑭~⑯はリスクファクターにはなりますが、これだけで糖尿病になることはありません。最後の⑰は、①~⑧がいくつか当てはまった上で、⑰であれば要注意。

そういった理由から、③~⑧が2つ以上、⑨~⑬で3つ以上、⑭~⑯で1つ以上あると、糖尿病に罹るリスクは高いといえるでしょう。

また、猛烈な眠気を度々感じる場合は、糖尿病だけでなく他の病気も併発している可能性もあります。どの程度の眠気をどんなときに感じるか、普段どのような食生活をしているかなどをチェックして、医師に相談する必要があるかもしれません。

 

4.対策

量より質で食生活の改善を

40歳以降、1日の摂取カロリーの標準的目安は、2000キロカロリー前後だといわれています。しかし、食後、強烈な眠気やだるさを感じる人は、過食の可能性が。まずは医療機関で自分の血糖値を計り、医師に診断してもらいましょう。

そして、肥満気味の人は、腹八分目の1600キロカロリーくらいになるよう食事に気をつけてください。人間は美味しくて質のいい食べ物を摂ると、満足感を得やすい傾向に。安く大盛りの牛丼を食べるより、質のいいステーキを少量食べるようにすると、過食防止に。そして、会話を楽しみながら、夕食だったら1時間くらいかけてゆっくり食べると、血糖値の急激な上昇を防ぎます。

運動も糖尿病の予防に効果的。外出時は少しだけ早めに歩く、3階までなら階段を使う、1日1万歩を目標に歩くなど、日常生活でも取り入れやすい運動を続けてください。

 

この記事の監修
井上 肇(いのうえ はじめ)

【略歴】
聖マリアンナ医科大学准教授、日本抗加齢医学会評議員、日本再生医療学会評議員、薬剤師・薬学博士・医学博士、星薬科大学薬学部卒、同大学院薬学研究科修了
聖マリアンナ医科大学形成外科学教室助手、講師を経て、現在、同教室准教授ならびに幹細胞再生治療学(ANGFA(株)寄附)講座代表を兼務。

 


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