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クーラー病はなぜ起きる!? 自分でできる対策や防御とは?

私たちの生活を快適にしてくれるはずのエアコンですが、時に体調を崩す原因ともなることがあります。それが、いわゆる「クーラー病」で、寒気や吐き気、頭痛、肩こり、めまい、筋肉痛などさまざまな症状を引き起こしてしまいます。
これからの季節、使用機会の増えるクーラーと体調の関わりについて、メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニックの知久正明先生に話を聞きました。

 

 

■寒暖差による自律神経の乱れに注意!

耳にすることも多いクーラー病ですが、実は医学的な病名ではなく俗称です。クーラーを使うことで室外との大きな寒暖差が生まれ、体温をコントロールする自律神経が乱れてしまうことで起きる症状を指しています。
その症状は人によってさまざまで、発熱、吐き気、頭痛、下痢、悪寒、肩こり、鼻炎、脳貧血、喉の痛み、発汗、腹痛、眠気、めまい、足のだるさ、筋肉痛などが挙げられます。これらの症状が複数起きる人もいれば、どれか一つだけが、という人もいます。

クーラー病にかかりやすいかどうかは、その人の体質や普段の生活環境によります。例えば、十分な睡眠をとり、適度な運動習慣のある人は自律神経のバランスが良いため、クーラー病にかかりにくくなります。
また、筋肉量が多い方が熱エネルギーを作りやすくなるので、男性に比べ筋肉の少ない女性の方がかかりやすい傾向にあります。
さらに、女性ホルモンの変動が自律神経に影響を与えますので、生理周期による女性ホルモンの変化がある女性の方がクーラー病にやられてしまうケースが多くなってしまうのです。

■オフィスでちょっとうろうろがクーラー病対策に

オフィスでちょっとうろうろがクーラー病対策に

クーラー病を防ぐためには、適度な運動を行ったり、質の良い睡眠をしっかりとるなど、生活環境を整えることが大切でしょう。とは言え、なかなか簡単ではないですし、すぐに効果が現れるわけでもありません。

もし、オフィスでの冷房の効き過ぎで症状が出ているようなら、少し体を動かしてみましょう。ずっと座ったままだと筋肉が硬直して体温を奪われやすくなってしまうからです。
例えば、1時間ごとに室内を歩くだけで、自律神経に良い影響を与えることができます。階段の昇り降りも有効ですので、1つ上のフロアのトイレを使うなどすると良いでしょう。
また、貧乏ゆすりは熱を出す運動になるので、筋肉を弛緩させる効果があります。周りの迷惑にならない程度に足を揺すってみるのもおすすめです。

ほかにも、体内から冷やしてしまう冷たい飲み物を避け、暖かい飲み物を飲むなど簡単にできる対策はあります。クーラー病は、対策や防御ができれば改善される症状なので、ここで紹介したような対策を取ってみてはどうでしょう。

■会社や産業医に相談してみよう

しかし、いくら個人で対策や防御を行ったからと言って、冷房の効き過ぎという根本的な原因が解決されるわけではありません。自宅であれば冷房を調節すればいいだけですが、ほかの人と共有しているオフィスの空調となると、1人の意見だけではなかなか調節できません。

オフィスの規模や人数にもよりますが、概ね25~26度くらいに設定すれば、クーラー病は起こりにくくなります。
もしそれよりも設定温度が低く、体調に問題が出るのであれば、職場の上司や会社の産業医に相談してみましょう。従業員が働きやすい環境を作るのも、事業主や産業医の役目です。

また、オフィスのマイデスクがクーラーの真下にあり、設定温度以上の冷えを感じているという場合は、サーキュレーターなどの補助空調設備を導入したり、寒さが気にならない人と席を交換したりしてもらうなどの方法も有効です。

■症状がひどければ、病院へ

クーラー病の症状が出て、特に吐き気などの消化器症状があれば、病院にかかった方がいいでしょう。大きな病院ではなく、身近なお医者さんで問題ありません。
吐き気なら制吐剤、頭痛なら鎮痛剤などの対症療法が主になります。

もちろん、上記の症状意外でも、程度がひどいようなら迷わずに病院へ行ってください。逆に、体を暖めるなどの対応だけで改善されるようなら、様子を見ても大丈夫です。

基本的には、対策をとれば症状は改善されるはずです。もし、自分で対策をしたり、病院で治療を受けたりしても症状が続くようなら、別の病気を疑う必要が出てきます。

クーラー病の症状に悩まされている人は、ここに書いた対策や防御を実践しつつ、できるだけ規則正しい生活を送り、多少の冷房や暖房では揺るがない自律神経を持てるように心掛けてください。

知久 正明

この記事の監修

知久 正明(ちく・まさあき)

メディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック 院長・医学博士
病気になる前に治すという『未病』を理念に掲げていきます。循環器内科分野では心臓病だけでなく血管病まで診られる最新の医療機器を備えたバスキュラーラボで、『病気より患者さんを診る』を基本として診療しています。

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