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歯周病をデイリーケアで予防する方法

思春期から発症し、成人ではほぼすべての人に何らかの兆候が認められるとされる歯周病。
その直接的な原因は“加齢”ではないけれど、中年以上になると発症リスクが高くなるとか。今回は、歯周病の基礎知識をおさらいし、罹患者が特に多いという歯周病「慢性歯周炎」の予防のポイントについて紹介します。

 

 

歯周病とは?

歯周病とは、歯肉炎・歯周炎の総称です。通称では、歯槽膿漏とも呼ばれることもあります。
歯周病は「歯周ポケット」と呼ばれる、もともと歯と歯ぐきの隙間にある溝(健康な状態では1~2mm程度の隙間)にプラーク(歯垢)や歯石が付着することが原因です。
歯磨きがきちんとできていないと、次第に細菌の潜んだ汚れが蓄積していき、歯ぐきの内部で炎症を起こしてしまいます。つまり、歯周ポケットが歯周病菌の巣になってしまうことがあるのです。
なお、歯列の異常や歯ぎしりによっても、歯周ポケットの形成が進むとされます。

歯周病はどのように進む?

歯周病は徐々に進行する病気で、大きくは歯肉炎と歯周炎の2段階に分けられます。

歯周病の初期段階が、【歯肉炎】
歯肉炎はその名の通り、歯肉に炎症を起こしている状態。
プラークがたまった状態を放置すると、歯ぐきに炎症が起き、歯周ポケットが2~3mmの隙間に拡大してしまいます。この段階では痛みがほとんどないため、自覚症状があまりなく、放置する人が多いそう。

歯周組織まで進行すると、【歯周炎】に
歯ぐきの炎症がひどくなり、歯周病菌が歯周組織に侵入。歯ぐきが腫れ上がったり、膿が出たりするようになります。さらに重症化すれば、歯を支える歯槽骨や歯根膜の破壊が進み、歯はグラグラに。最終的には歯が抜け落ちてしまうことも。

歯周病の症状って?
歯周病になると、歯ぐきに赤みが出て腫れたり、出血や口臭といった症状が出ます。また、重症化すると歯槽骨が溶けてしまい、最終的には歯が抜けてしまうこともあります(実際に、歯の喪失原因の第1位は歯周病! 年齢を問わない全体のデータでは、むし歯を超えています)。

歯周病の中でも特に多いのが、【慢性歯周炎】

罹患率を見ると、圧倒的に多いのがこのタイプ(一般に「歯周病」といえば慢性歯周炎を指すとされます)。
慢性歯周炎はプラークが原因で起きた歯肉炎がさらに進行したもので、歯根膜や歯槽骨などに炎症が波及し、歯周組織の破壊が起こっているもの。歯肉炎同様、初期の段階では自覚症状がほとんどありませんが、進行するに従い、「歯ぐきが腫れる」「膿が出る」「歯がぐらつく」「口臭」などの症状が見られます。

以前は成人性歯周炎と呼ばれたように、【発症時期は 35 歳以後】であることが多く、進行速度はおもに数年単位とゆっくり。しかし、放置していると症状はどんどん進んでしまうため、そうなる前にしっかりケアすることが大切です。

歯周病かも? と不安になったらセルフチェック

・歯ぐきに赤く腫れた部分がある
・口臭が何となく気になる
・歯ぐきが痩せてきた
・歯と歯の間にものが詰まりやすい
・歯を磨いた後、歯ブラシに血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある
・歯と歯の間の歯ぐきが鋭角的な三角形ではなく、うっ血していてブヨブヨしている
・時々、歯が浮いたような感じがする
・指で触ってみて、少しグラつく歯がある
・歯ぐきから膿が出たことがある

上記の項目の中で1つでも当てはまったら、歯周病の可能性があるそう(当てはまる場合、歯磨きのしかたを見直したり、歯科健診を受けることが推奨されています)。
特に、【歯ぐきからの出血】は歯周病の初期症状である可能性が高いといわれており、そのまま放置しないほうがベターです。

歯周病になってしまった場合の治療って?

歯磨き指導や歯石除去のほか、不適合な修復物のやり直し、噛み合わせの調整、抜歯、歯ぐきの外科手術などが主な治療法です。このほか、全身の健康管理が必要な場合もあります。特に、糖尿病などの全身疾患は歯周病を悪化させるリスク要因です。また、高血圧の薬などの副作用で歯ぐきが腫れることもあり、内科と連携して治療が行われることもあります。

歯周病予防4つのポイント

歯周病予防4つのポイント

【その1】毎日、丁寧な歯磨きを心掛ける
歯周病を起こす原因であるプラークは、食べかすではなく、細菌の塊です。口の中で細菌はバイオフィルムという薄い膜を作り、歯に張りついています。この膜は薬品が効きにくいため、丁寧な歯磨きや歯科医院で清掃してもらうのが有効です。
また、歯石は自分で取ることが難しいので、定期的に歯科医院を受診して歯石を取ってもらうことが必要です。

※毎日の歯磨きでは、歯ブラシに加え、歯間クリーナー(歯間ブラシやデンタルフロス)を使い、【歯と歯の間の磨き残しにあるプラークをきちんと除去する】という基本を徹底しましょう。

【その2】歯科医院での定期的なメンテナンスをおこなう
歯科医院で定期的に健診を受けることで、必要に応じて専門的プラーク除去を受けることもでき、常にプラークの少ない状態を保つのに有効です。

【その3】歯周病になりやすくなる因子に気をつける
例えば、喫煙者は歯周病に3~8倍程度かかりやすいといわれています。また、糖尿病のような全身疾患があると、からだの防御機構が低下し歯周病になりやすくなります。

【その4】正しい食習慣を意識
栄養バランスのとれた規則正しい食生活を心掛けるとともに、プラークの元になる糖分の多い食品の摂り過ぎや、ダラダラ食いは止めましょう。
また、ゆっくりよく噛んで食事する、歯周組織の抵抗力をつける栄養分(たんぱく質やカルシウム、鉄分、ビタミンA、Cなど)が含まれる食品をきちんと摂取することも大切です。

歯周病は年齢に関係なく誰もがかかるリスクのある病気といいます。歯磨きでのプラークコントロールというデイリーケアの基本を忘れないようにしたいですね。

同時に、加齢によってからだの免疫力が低下するため、歯周病にかかりやすくなるというのも厳然たる事実です。歳を重ねてから発症した歯周病は進行しやすく、治りにくい傾向にあるそう。中年以降になったら特に、朝晩や日中のオーラルケアの時間を大切にし、歯周病の予防&早期発見に努めましょう。

(文・大津礼保奈)

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