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「抜け毛がひどい!」春の抜け毛、原因と対処法

春は髪の生え変わりの季節といわれていますが、ヘアブラシや排水溝に溜まった抜け毛を見ると不安になる人も多いでしょう。“抜け毛が増えやすい季節だから”とのんきに構えていると、紫外線シーズンに頭皮がダメージを受けて、さらに薄毛が加速……なんてことにもなりかねません。春のうちからやっておくべき育毛対策を、医学博士・脇坂長興先生が伝授します。

 

 

春になると抜け毛が増えるのはなぜ?

春は抜け毛が気になりやすい季節ですよね。髪は見た目の若々しさに大きく影響するため、抜け毛はできる限り阻止したいものですが、そもそもなぜ春になると抜け毛が気になりやすくなるのでしょうか?

「確かに、春になると抜け毛に悩んでクリニックを訪れる患者様が増えます。反対に、冬場は抜け毛の悩みはあまり聞かれません。春の抜け毛は比較的成長しきった長い毛が多いことなどからも、春の抜け毛は生え変わりによる自然脱毛である場合が多いと考えられます。

また、人間も動物であることから、野生動物と同じように春と秋に毛が生え変わってもおかしくないという考え方もあります。1日100本以下なら、必要以上に気にしなくてもよいでしょう」(脇坂先生)

ストレスや花粉症も? 春特有の抜け毛要因とは

春の抜け毛は自然現象であることが多いそうですが、脇坂先生によると、春には他の季節にはない抜け毛を誘発する要因が潜んでいるのだとか。

「昇進による強いプレッシャーで抜け毛が増えた、とクリニックを訪れる患者様が増えるほど、生活環境がガラッと変わる春は、心身にかかるストレスが大きくなる季節です。
また、花粉症など自己免疫疾患にかかっている人は、円形脱毛症になりやすいといわれており、花粉によって抜け毛が助長されている可能性もあります。局所的ではなく、まばらに毛が抜け落ちる『びまん性円形脱毛症』で症状が軽い場合は、通常の抜け毛とあまり変わらないため自覚しづらいかもしれません。
いずれにしろ、春は精神的ストレスと身体的ストレスの両方が襲いかかってくるため、抜け毛が誘発されやすい環境であるといえるでしょう」(脇坂先生)

寝不足、タバコ、高コレステロール食が抜け毛を増やす!

季節的な要因だけでなく、普段の生活習慣の中にも、知らず知らずのうちに抜け毛を助長させている要因があるといいます。

「一卵性双生児の生活習慣を比べた実験によると、睡眠時間が5時間以下だった人とタバコを吸った人は抜け毛が増えるということがわかりました。睡眠不足は新陳代謝の妨げになりますし、タバコは血管を収縮させ血の巡りを滞らせるため抜け毛になりやすくなるのでしょう」(脇坂先生)

その他、日々の食事やヘアケアも油断は禁物。脂っこいものが好きな人やオイリースキンの人は要注意です。

「血の巡りは健やかな髪の成長には欠かせないもの。抜け毛予防を考えるなら、動脈硬化につながるコレステロール値の高い食事は控えめにしておきましょう。
また、ある化粧品メーカーがおこなった頭皮環境と抜け毛に関する実験によると、頭皮の毛穴に皮脂が詰まった状態では、活性酸素が増えて毛根萎縮が起こり、抜け毛が増えるという結果が出ています。
皮脂の摂り過ぎはおすすめできませんが、汗をかいたり皮脂が増えるこれからの季節は特に、スカルプケアを丁寧におこなって頭皮環境をクリーンに保っておくことも重要です」(脇坂先生)

気にするべきは、抜ける本数よりも“変化率”!

新たな髪が生まれてから成長し、抜け落ちるまでの周期をヘアサイクル(毛周期)と呼びます。
この期間は成長期→退行期→休止期の順番で進行し、休止期になると同じ毛根から生まれた新たな髪によって、古い髪が押し出される形で抜け落ちます。

「髪の本数は平均10〜14万本。その約9割が成長期で、残りの1割が休止期といわれています。ヘアサイクルが正常である限り、このバランスが大きく崩れることはありません。10万本のうちの1割、つまり1万本は3ヵ月、およそ100日のうちに入れ替わるといわれているので、1日に100本前後の抜け毛であれば、正常の範囲内と言えます。

しかし、枕に抜け落ちた毛や排水溝に詰まった毛が普段よりも明らかに増えているようなら、自然脱毛ではない可能性が高くなります。本数に惑わされず、日々抜け毛の“変化率”をよく観察し、『あれ?』と思ったらホームケアや医療機関でしかるべきケアをおこなうことをおすすめします」(脇坂先生)

春の抜け毛を防ぐ効果的な方法とは?

春の抜け毛を防ぐ効果的な方法とは?

前述のとおり、ストレスは抜け毛の大敵。抜け毛を気にしすぎること自体も大きなストレスとなるので、あまり深刻に受け止めず、自分なりのリフレッシュ方法を見つけ発散させましょう。

「頭皮マッサージは、頭皮の血流促進、リラックス効果、育毛剤の浸透促進などメリットが多いため、抜け毛予防に有効だといえます。ただし、圧が強すぎるとかえって刺激となり抜け毛を増やしてしまうため、頭皮を優しく動かすように意識しましょう」(脇坂先生)

規則正しい生活リズムや十分な睡眠、紫外線ダメージを防ぐといった基本的なことも当然意識すべきですが、バランスのよい食事に目を向けることも重要なのだとか。

「髪の毛は皮膚が変化したものなので、良質なたんぱく質の摂取は抜け毛対策としてとても有効です。また、ビタミンやミネラルも、たんぱく質を合成するために必要な成分なので、積極的にとりいれましょう」(脇坂先生)

つねに髪や頭皮の変化に目を向けておかなければ、春の自然な抜け毛なのか、頭皮トラブルによる抜け毛なのかを見極めることはできません。いつでも的確なケアができるよう、セルフチェックと健康的なライフスタイルを意識したいですね。

(文・坂井七緒美)

脇坂 長興

この記事の監修

脇坂 長興(わきさか ながおき)

医学博士、日本形成外科学会専門医、麻酔科標榜医、脇坂クリニック大阪院長脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪院長
聖マリアンナ医科大学卒業。同大学形成外科でskin rejuvenationを研究。医学的方法論よりも患者様自身にとって一番良い治療を提供することが形成外科医の使命であると考えている。

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